大人がRSウイルスに感染した際、最も多くの人を悩ませるのが「ひどい喉の痛み」と「止まらない咳」の二大症状です。インフルエンザのような全身の関節痛や筋肉痛よりも、局所的な呼吸器症状の激しさが目立つのが特徴で、これが長引くことで精神的にも肉体的にも追い詰められていきます。まず、喉の痛みへの対処法ですが、RSウイルスによる炎症は非常に深部に及ぶことが多いため、一般的なのど飴やうがい薬だけでは十分な緩和が得られないことが多々あります。医療機関で処方される抗炎症剤を適切に服用することはもちろん、部屋の湿度を常に六十パーセント以上に保つことが不可欠です。乾燥は炎症を悪化させ、ウイルスの活動を助長してしまいます。また、冷たい飲み物よりも、ぬるま湯や温かい飲み物で喉を湿らせ続けることが大切です。次に、夜も眠れないほどの咳についてですが、これには気道の過敏性が大きく関与しています。咳を無理に止めようとして市販の咳止めを多用するよりも、呼吸器内科を受診して気管支拡張剤や吸入ステロイド薬を処方してもらうほうが、結果的に早く楽になるケースが多いです。特に大人の場合、激しい咳が続くことで肋軟骨にヒビが入ったり、気胸を起こしたりするリスクもあるため、たかが咳と侮ってはいけません。寝る際には枕を高くして上半身を少し起こした状態で休むと、気道への刺激が和らぎ、咳き込みを軽減できることがあります。また、栄養補給についても工夫が必要です。喉が痛くて食事が摂れない場合は、ゼリー飲料や高カロリーのスープなどを活用し、体力を落とさないようにしてください。大人のRSウイルス感染症は、発症してから症状のピークを過ぎるまでに一週間、完全な回復には二週間から三週間かかるのが一般的です。この期間をいかに無理をせずに過ごすかが、後遺症を残さないための鍵となります。仕事や家事の責任感から無理に動いてしまうと、心筋炎や肺炎といった合併症を引き起こし、さらに事態が悪化する恐れがあります。自分の体が出している悲鳴を無視せず、ひどい症状が出ている間は徹底的に休養に専念するという割り切りが、最も効果的な対処法なのです。
喉の痛みと激しい咳が続く大人のRSウイルス対処法