私は自分の体力を過信していました。日頃からジムに通い、食事にも気を遣っていた私は、自分が感染症でこれほどまでに打ちのめされるとは夢にも思っていなかったのです。きっかけは、保育園に通う姪から風邪をもらったことでした。最初は少し喉がイガイガする程度で、市販の風邪薬を飲んでおけば二、三日で治るだろうと高を括っていました。しかし、三日目の夜から異変が起きました。熱が三十九度を超え、それと同時に喉の奥を鋭利な刃物で削られるような激痛が走り始めたのです。水を飲み込むことすら苦痛で、唾液を飲み込むたびに全身に緊張が走りました。さらに私を苦しめたのは、経験したことのないような激しい咳でした。一度咳き込み始めると止まらず、肺の中の空気をすべて吐き出してもなお、体が強制的に咳を続けようとするのです。腹筋は筋肉痛のように痛み、咳の衝撃で頭痛まで引き起こされました。夜になっても咳のせいで一分たりとも眠れず、横になるとさらに咳が悪化するため、壁にもたれて座ったまま朝を待つ日々が続きました。病院で検査を受けた結果、告げられた病名はRSウイルス感染症でした。医師からは、大人の感染は増えており、健康な人でもこれほどひどい症状が出ることがあると説明されました。特効薬はなく、自分の免疫力でウイルスを退治するしかないという現実に、絶望的な気持ちになったのを覚えています。結局、熱が下がるまでに一週間、喉の痛みが消えるまでに十日、そして執拗な咳が完全に止まるまでには一ヶ月以上の時間を要しました。この体験を通して痛感したのは、RSウイルスは子供の病気という先入観を捨てるべきだということです。仕事にも大きな穴を開け、日常生活のすべてが停止してしまったあの数週間は、私の人生の中で最も辛い闘病生活の一つとなりました。大人がRSウイルスにかかると、仕事のストレスや蓄積した疲労と相まって、想像を絶するひどい症状を引き起こすことがあります。もし今、周囲で流行しており、自分も少し喉に違和感があるという方がいたら、どうか無理をせずに休息を取ってください。健康な大人であっても、このウイルスは牙を剥くことがあるのです。
健康な大人でも油断できないRSウイルスの恐ろしさ