布団の掃除や洗濯、保湿ケアなど、考えられる対策は一通り試してみた。それなのに、夜になると始まるかゆみが一向に治まらない。そんな場合は、もしかすると単なるダニや乾燥の問題ではなく、治療が必要な皮膚の病気が隠れているサインかもしれません。セルフケアで改善しない頑固なかゆみは、自己判断で長引かせず、専門家である皮膚科医に相談することが大切です。皮膚科を受診すべきかどうかの目安は、まず「かゆみの強さ」です。眠れないほど強いかゆみが続く、あるいは日中の活動に支障が出るほどのレベルであれば、受診を検討すべきです。また、「皮膚の状態」も重要な判断材料となります。かゆい部分を掻き壊してじゅくじゅくしている、特定の場所に繰り返し湿疹ができる、全身に蕁麻疹のような発疹が広がっている、といった症状がある場合は、早めに医師の診察を受けましょう。布団でのかゆみの背景には、様々な皮膚疾患の可能性があります。例えば、アトピー性皮膚炎は、乾燥とバリア機能の低下によって、布団のわずかな刺激でも強いかゆみを引き起こします。また、疥癬(かいせん)という、ヒゼンダニが皮膚に寄生して起こる感染症も、夜間に激しいかゆみを伴うのが特徴です。その他にも、貨幣状湿疹や自家感作性皮膚炎など、見た目だけでは判断が難しい病気も数多く存在します。皮膚科では、医師が皮膚の状態を詳しく診察し、必要に応じてアレルギー検査や皮膚の一部を採取して調べる検査などを行い、かゆみの原因を正確に突き止めてくれます。そして、その原因に応じた適切な治療薬(塗り薬や飲み薬)を処方してくれます。市販薬でごまかし続けるよりも、専門医による診断と治療を受ける方が、結果的にはるかに早く、安全にかゆみの悩みから解放されることにつながります。布団でのかゆみは、体からの重要なサインです。そのサインを見逃さず、長引く場合は勇気を出して皮膚科のドアを叩いてみてください。