布団のかゆみを何とかしたい一心で、良かれと思ってやっている日々のケアが、実はあまり効果がなかったり、場合によっては逆効果だったりすることがあります。時間と労力を無駄にしないためにも、ここで一度、よくある間違ったかゆみ対策について確認しておきましょう。最も代表的な間違いが、「布団をパンパンと強く叩く」ことです。天日干しの際に、布団たたきで力強く叩くと、ホコリやダニが出ていって清潔になるような気がします。しかし、これは大きな誤解です。強く叩くことで、布団の表面近くにいたダニの死骸やフンは、むしろ繊維の奥深くへと入り込んでしまいます。さらに、アレルゲンである死骸やフンが細かく砕け、空気中に舞い上がりやすくなるため、かえってアレルギー症状を悪化させる危険性すらあるのです。布団のホコリを払う際は、叩くのではなく、表面を優しく手でなでるように払うのが正解です。次に、「天日干しだけでダニが死ぬ」という思い込みです。確かに、天日干しは布団の湿気を取り除き、ダニが繁殖しにくい環境を作る上で非常に重要です。しかし、ダニを死滅させるには五十度以上の熱が二十分以上必要です。真夏の炎天下であっても、布団の内部までその温度に達することは難しく、ダニは温度の低い布団の裏側へと逃げてしまいます。天日干しだけでダニを退治できると過信するのは危険です。ダニを死滅させるには、布団乾燥機の使用が最も効果的です。最後に、「防ダニスプレーをかければ掃除は不要」という考え方です。市販の防ダニスプレーには、ダニを寄せ付けない忌避効果のあるものが多く、正しく使えば一定の効果は期待できます。しかし、スプレーはあくまで補助的な役割です。すでに布団の中にいるダニの死骸やフンといったアレルゲンを取り除くことはできません。かゆみの根本原因であるアレルゲンを除去するためには、やはり掃除機による吸引が不可欠です。これらの間違いに心当たりはありませんか。正しい知識を持つことが、効果的なかゆみ対策への第一歩です。